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退職金制度の変遷とこれから(3)
「退職金制度を廃止することはできますか?」私の直接のお客様ではないのですが、セミナーを担当した会場で終了後にこのような質問を受けたことがありました。
なんでも、父親の経営していたバブル期に退職金制度を創設し、現在そのままの制度を運用しているとのこと。あと10年たらずで定年ラッシュを迎え、まとまった資金が必要になるそうです。
この会社の場合は外部積立方式ではなく、自社積み立て方式でした。
今のうちになんとか廃止したいということなのですが、退職金制度自体を廃止することはできるのかといいますと、原則としては不可です。
従業員の不利益変更になる事案については、(特に今回のような金額が通常の給与と異なり、大きいものであり、かつ、長年にわたって期待権が生ずるものは)高度の合理的理由が求められます。
そして、裁判上、合理的理由は企業側にとって非常に厳しい内容となっております。
私は、個人的には退職金制度は維持すべきと思います。
但し、金額の縮小まで反対するものではありません。
維持すべき理由は、日本の雇用慣行(歴史的背景)が欧米のそれと異なるからです。次回に続きます。
名古屋事務所・伊藤 悟
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